制度の改正により企業が農業に参入するのが随分楽になりました。食に関する企業だけでなく設備に関係する企業など多くの企業が農業分野への進出を企図し実行に移されてるところも多くあります。初期投資の負担の多い完全閉鎖型植物工場は補助金を頼らなければ普通の感覚では採算が取りにくいうえに作物が限定されている事から新聞ネタとしては良くても農業変革の旗手にはなりえないのが実情です。
以前は退職者の労働受け皿として参入された会社もありました。今は食の安全を確保する事を目的にしたのが多いように見受けられます。ただ参入しても採算が取れて継続しているのはほんの一握りです。極端な場合は本業が景気回復したので中止したと言うののもあります。
一番大きな撤退理由は採算が取れないこと即ち栽培が上手く行かない事にあります。生産者はプロです。同じ事を同じように自分たちは出来ると思うのは一種の幻想です。栽培開始初年度に成功するかどうかは長期展望にたって見た場合死活問題です。工業的な立場からすれば如何に効率の良いアドヴァイスをうける事が出来るかどうかがポイントになります。大規模栽培で成功して日本の企業も参考にしているであろうオランダの場合も全農家はアドバイザーを抱えています。日当は10万を超えます。頼めばオランダからそう言う指導者を呼ぶことも出来ますが家賃、往復旅費、休暇、その他を考えると200万ほど見ておいたほうが良いようです。
当社では多くの作物について国内のアドヴァイザーをご紹介できます。
他方力をつけてきた農家は自分で販路を確立し法人成りして更に各分野への延伸を図って折られる積極的な方もたくさんおられます。アドバイザーとしてではなく、対等な企業合弁として考えることも可能です。そう言ったかたがたを紹介、仲介することも我々の仕事です。
何れにせよ縁があってこの世界にいる我々としては 皆が成功してハッピーになる事を祈ってやみません。